今回の敵怪人は積木がモチーフだけに中途半端に攻撃しても崩れてバラバラになるだけで、すぐにもとどおりになってしまう。プリキュア側が攻撃しても敵怪人はてきとうに受け流して対応してしまう。ある意味、強敵なんだな。これはもう敵怪人の本体を一撃でたたかなければ倒せない。そのためには、どうするのか。考えろ、考えるんだ。と、そんな緊迫した展開になるのかと思いきや、ぜんぜんそんなことはなく。ちょっとだけ考えて、そうだ敵怪人がもとどおりになるよりも早く倒してしまえばいいのでは、という結論を出す。まあ、オラオラのラッシュですかね。畢竟、若さゆえの思いつきと勢いだけでなんとかしてしまったという話。まあ、いいけどさ。

保育園には孤独な男児がひとりいた。しかし腐ってたわけではないのだ。それどころか夢がある。将来は昆虫博士になる。そのためには今から必死で勉強しなければならない。だからバカな連中のバカな遊びにつきあっていられない。だから、ほっといてくれと。ところが、そんなかわいげのない男児をぎゃくに見込みがあるとほめる人魚がいた。これには男児も虚をつかれて、しかし、まんざらでもなくて、人魚に気持ちが傾いた。恋をした。初恋だった。精通した。それは嘘です。閑話休題。お母さん以外の女の人をはじめて好きになった、それは事実です。いや人ではなく人魚だけど。とにかく男児の初恋が描かれていた。そうですね、だれからも理解されず、だれからもちょっと変な奴だと敬遠されて、本人も世の中(といっても保育園という狭い世界だけどそれでも男児にとっては大きいのだ)に絶望して、もうこれはサイの角のようにただ独り歩んでいくしかないと覚悟を決めていた、そんな時、おもいがけず「おまえはそれでいい!」とはげましてくれる人(※人魚あるいは半魚人)がいたのだから、これには勇気づけられましたね。男児はほかの保育園児(とくに女児)の変人扱いしてくる発言をそっくりそのまま信じたのではないが、証人の数の多いことはその言うところが正しいと推定せしむるに有力であることを思わざるを得なかったのである。真実とは多数決ではない、そんなことはわかっている、しかし、人の心はそれほど強くない、味方がほしいのも本音なのだ。人魚が、味方になった、味方になってくれた。べつに人魚は男児に憐憫の情をいだいたわけではない。人魚は男児に素直に共感しただけのことで、それは男児もわかっている。もしも人魚がごきげんをとろうとしてそんな態度をとってきたのならば男児もそれをつっぱねただろうが、そうではないと信じられるだけのものが人魚には感じられた、だから男児は人魚に心を開いたのだ。ひとは信頼できる人がひとりできると、ほかの人も信じてみようかしらと思うものなのだろうか。いい人(※人魚)との出会いで、良い方向へ、ひとは変わる、ひとは変われる。男児は、とある女児に声をかけてみる。うまくいく。仲間ができた。世界が広がる。気持ちひとつで目の前の世界の景色が変わる。男児の心の積木もまた再構築されてより良いものへと変われたようにも思えた。人魚はその日かぎりでいなくなるが、人魚の置き土産は大切にしていこうと。退屈でちんけな保育園の日常にも少し期待が持てるように感じられるようになった無辜な男児の姿が描かれた、今回はそんな成長譚でした。

井上美緒さんはプリキュアの脚本はハートキャッチ以来なのかな?ひさしぶり

それにしても次回は「タルトが祈里で祈里がタルト!?」っぽいな…