地球の意思とテアティーヌの願いによって、姿かたちは人間として作られ、そしてラテを守ることをゆいいつの使命としておくりこまれた精霊少女・アスミちゃんは感情というものがよくわからない。

わからないことは、はずかしいことではない。はじめからなんでもわかってる人なんてどこにもいない。みんなはじめはわからないことばかり。そこからひとつひとつ教えてもらい、そして自力で考えて答えをみちびきだしていく。それが心の成長というものだ。よく考えて、これでいける大丈夫とおもえるようになったら実際に自分を信じて実行してみる。それで失敗することもあるだろうけれど、そのときはどうして失敗したのかを反省して次へとつなげるのだ。まちがえてもいい。まちがえないようにやろうとするのは大切だけれど、ときにそれをうわまわる感情の高まりや願いの純粋性でたちむかわなければならないことだってあるはずだから。

アスミちゃんは、ずっとそのひとつのことばかりを考えてしまい止められない気持ち、それこそが「スキ」なのだと教わる。そしてよく考えた。そうして、はじめはぼんやりとしていたものがしだいに形づくられてきて本質が見えてきたのだとおもう。「スキ」って感情は加速するけれど、暴走させてはダメなのだと。一方的で独善的な愛情のおしつけで、意に反してラテを支配してるようになってしまい、ラテの気持ちがはなれてしまった。それを反省できたアスミちゃんはラテとの信頼をとりもどせた。「スキ」は人として自然な感情のひとつ、それをすこしずつわかるようになったアスミちゃんの心はまた人へと一歩近づけたのでした。

人の心をわかるというのはむずかしいことです。むずかしいから、めんどくさいから、考えるのをやめて、逃げてしまいたくなることもあるのです。しかし逃げずに、時間をかけてでも、不器用であっても、わかろう、わかりたい、そう願う姿がアスミちゃんからは伝わってくるのです。困難から逃げず、あえてたちむかっていき、そしてみごとその困難を乗り越えたとき、得るものもまた大きいと気づいてるようにもおもえます。アスミちゃんはこれから自身におとずれるであろうかずかずの困難をやっかいなものとうけとめず、むしろそれらを自身の成長の糧へと変えていけると信じてるふしがみうけられた。明るい未来を信じられる、アスミちゃんの心の成長が楽しみです。