なんか予想に反して、ぬるい展開だったなと、今回。
いや、ぬるいどころの話ではない。
ぬるいけど、まあいいか、と思って湯船につかってみたら、底のほうがまだぜんぜん水で、苦笑い、みたいな、そんな感じ(ぇ

なんつーか、もっとこうザラザラとした緊張感のある鬱展開になるのかと思いきや。
ぜんぜんそんなことなくて、たとえていうなら、日常系萌えアニメ的な緊張感のなさでした(ぉぃ
そうですね、ただただヒメルダさんが勝手に、ひとりで逃げて、ひとりで落ち込んで、ひとりで嫉妬して、ひとりで悩んで、と。
そんな感じでしたねー。
ひとり芝居。
まさに、それだ。

ひとりで空回りするヒメルダをよそに、めぐみとゆうこはヒメルダとは今までどおりの友達関係でいようと考えていた。
ホントいい娘たちですね、めぐみとゆうこ。
ふつうなら、ここで、ヒメルダさんの弱みをにぎることができるわけですから、ひとつヒメルダとの間で友達関係を維持しつつも微妙に上下関係を構築してやろうとか画策したくなるところです(ぇー)が、めぐみとゆうこは、けっしてそんな策士なことは考えません。
いっぽう、氷川さんは、ヒメルダのせいで実姉を失った恨みから、ぜったいにヒメルダとは仲間になりたくないと考えているようだった。
ようするに今回、ヒメルダの大罪があばかれたのにもかかわらず、ヒメルダ以外のプリキュアさんたちのヒメルダに対する感情はぜんぜん変わらずブレなかったのよ、ああ、ツマラン。
もっとこう、ヒメルダの大罪に衝撃を受けた、めぐみとゆうこが、はたしてこのままヒメルダと今までどおり友達でいつづけていいのかと悩むような展開のほうが、おもしろかったかも。
めぐみとゆうこは、ヒメルダの大罪そのものに衝撃を受けたのはもちろん、ヒメルダがずっとその事実を隠していたことにも衝撃を受ける、ってながれで、いいのでは。
「友達だと思ってたのに…」「どうして隠してたのかしら…」「信用されてないのかしら私たち…」みたいに苦悩する、めぐみとゆうこが描かれてたらなと。

あと、尺の都合か、キュアラブリーがキュアフォーチュンにキュアプリンセスを仲間に入れるよう説得する場面もなかったし。
これはおそらく次回あるのかな。
キュアフォーチュンがキュアプリンセスを仲間にするためには、やはり、そうすることのメリットを提示してやらないとダメだろう。
なのでキュアラブリーはキュアフォーチュンに対して、キュアプリンセスは排除するよりも形式的でも仲間にしてうまく利用したほうが得だと伝えるのだろう。
たしかにここ数ヶ月でキュアプリンセスのプリキュア力は上がっている。
なので、じゅうぶん利用価値はあるはずなのだ。
キュアフォーチュンとてキュアプリンセスの最近の戦いぶりを目にして、それは分かってるはず。
いまは一人でも戦力が欲しいとき。
だからキュアフォーチュンといえども本当はキュアプリンセスを戦力として味方につけとくほうが得だとは思ってるはず。
だがしかしキュアプリンセスへのわだかまりは、いかんともしがたいのだ。
そこを見越してキュアラブリーは付け加えるんだ、「ここいちばんでキュアプリンセスは捨て駒にしていいからさ…」と。
キュアラブリーの発言に虚をつかれるキュアフォーチュンだったが、そんなこと意に介せずキュアラブリーは話をつづけた。
ようするにキュアラブリーが言いたかったのは、キュアフォーチュンはキュアプリンセスの弱味をにぎってるわけだから立場が上だ、立場が上ということはいざってときに弱味をチラつかせて言う事を聞かせることができるだろうと。プリキュアハンターを攻撃するときのオトリとしてキュアプリンセスが使えるかもしれない。また、もしキュアプリンセスがオトリ役を拒否した場合でも、キュアプリンセスがプリキュアハンターを攻撃するおりにキュアフォーチュンが後方支援をかってでて、しかし後方支援するとみせかけてキュアプリンセスがプリキュアハンターに最接近したときキュアプリンセスの背中にキュアフォーチュンが必殺技をぶちかましプリキュアハンターもろともキュアプリンセスをなきものにできるかもしれない、と。
まあ、そんな感じに、キュアラブリーはキュアフォーチュンを説得するとにらんでます。
ここでもしキュアラブリーが「キュアプリンセスはいい子だから信じてあげよう」とか「いっしょに戦ってくうちにキュアプリンセスの良さが分かるよ」みたいな説得でキュアフォーチュンが納得するような展開になったら、ツマランよ。

それにしても、諸悪の根源はヒメルダだったという重要な設定がこんかい明かされましたが、うん、それ、なんとなく知ってたよ。
アクシアの箱を開けたのは、ほかでもない、ヒメルダさんその人でした。
まあ、ヒメルダならやりかねないなと、だれもが思ったことでしょうよ。
ヒメルダいわく「悪意はなかった!(キリリ)」と。
だがしかし、たとえ悪意がなかろうとも、した行為によってもたらされた結果に対する責任はとらなければなりません。
車で人をはねてケガをさせたりしてしまったら、悪意があろうとなかろうと、責任をとらされます。それが世の中です、ハイ。

で、責任を感じてかどうかは知らないけれど、ヒメルダはみずからプリキュアとなって戦ってるという。
みんなの幸せ守るためプリキュアになって戦ってるという部分だけがクローズアップされると「ああ、キュアプリンセスは祖国再興のためにもがんばってるんだな、えらいな、けなげだなー(涙ウルウル)」みたいになってしまいそうですが…
大事なことは隠してました、ヒメルダ。
大事なとこは隠してました、ヒメルダ。
つごうの悪いことは隠してました、ヒメルダ。
つごうの悪いとこは隠してました、ヒメルダ。
なんのことはない、ブルースカイ王国を破滅においやったのはほかでもないヒメルダ本人だったから…
つまり、その、まあ、いわゆる、あれだ、マッチポンプ劇場だったと、そういうことかいな。やれやれ

にしても、今日の今日まで、どのツラさげてプリキュアやってたんだろ、ヒメルダは。
正義の味方ヅラしながら戦ってたのかな。
だとしたら、加害者なのに被害者意識の自分に酔いしれとったということだ。ああ、困った人だ。
ブルースカイ王国が、祖国が、ほろんじゃった… あたしってカワイソー…でしょ?でしょー? みたいな感じかなヒメルダ。
こないだの母の日には無理して、鏡に閉じこめられたお母さんのためにケーキとどけてあげたのよ、アタシっていじらしいでしょ? みたいな感じかな、ヒメルダは。
とんだ、おわらいぐさだね、ったく。

こうしてみると、神様ブルーがヒメルダに粘着して大使館に居候してるのも理解できますな。
ようするに神様ブルーはヒメルダを監視してるということだ。
ヒメルダを逃がさない。ヒメルダに責任をとらせる。ヒメルダを幻影帝国と戦わせ、幻影帝国に勝利するまで戦わせ、幻影帝国をまたアクシアの箱に封印するまでがヒメルダの責任だと。
そんな感じかな、神様ブルーは。

あやまちを犯した人が絶対に許されないとは思わないけど。
許されるには、まずは素直に罪を認め、真摯にその罪と向きあい償おうという姿勢が必要かと。
だからヒメルダも「悪意がなかった」みたいなことを口にせず、まずは素直に自分の罪を認めてほしかった。
それから、どう考えてもキュアフォーチュンには理があるわけだから、とりあえずヒメルダは氷川さんの意見にしたがってほしかったな。
ヒメルダは、プリキュアチームから抜けて、ひとりになれと要求されても、それを受け入れ、それでも戦うのをやめない、さいごまで戦いぬくよ、みたいな感じになってほしかったよ。
こんかいヒメルダには、そういう心構え、心掛け、覚悟を見せてほしかったよ。
そうして回をかさねるごとに、しだいにキュアフォーチュンは孤軍奮闘するも決してあきらめないキュアプリンセスの姿に胸をうたれ、心うごかされ、心を開いていく、みたいなながれになってくれたらなと。
やはり、なんにもなしで、ヒメルダと氷川さんが仲良くなるとか仲間になるとか、ありえないでしょうから。

で結局、今回に関して何が言いたかったかといいますと、あいかわらずヒメルダは甘えてたし、めぐみとゆうこはヒメルダに甘くて、なんだかなーな印象だったということよ。
ヒメルダは甘やかすと調子にのるから、甘やかしちゃダメなんだ。
ときには厳しくビシッと対応して、たしなめるのも、友達なんじゃないかなと。
それで関係が壊れるようであれば、その程度の関係だったということで、ほんとうの友達ではなかったということで、友達ゴッコに終止符を打てて良かったと考えるべきだろう。