次回予告を見て…
なんか、ぜんぶわかった気分。

ようするにアン王女は、すでに死んでいて。
しかしアン王女の精神(スピリット)だけは生きているという。
なぜか。
それはアン王女の父親である、トランプ王国の国王(キング)がそうしたからなのだ。

それは10年ちょっとまえ。
アン王女は不治の病におかされる。
国王はトランプ王国中の名医といわれる名医をあつめて治療にあたらせた。
が、だれもかれもが、なおるみこみはないと。
のこされた時間はもうほとんどないとのこと。

国王は、いてもたってもいられず、とにかくどんな方法でもいいから娘を、アン王女をたすける方法はないかと思案した。
思案した結果、3種の神器のひとつ、エターナルゴールデンクラウンをつかえば、と。
そう、エターナルゴールデンクラウンはこの世のすべてを知っているというのだから、王女をたすけるすべを教えてくれるのではないかと、そう国王は考えた。

しかし、それは禁断の果実。
人類の英知を超えた知識を得ようとするのは危険なことなのだ。
いや、そもそも、世の中、なんでも知っていれば幸せというわけでもなく。
知らないほうが幸せということも、すくなくはない。

だがしかし、国王は自分の欲望をおさえきれなかった。
どうしても、どうしても、愛する我が娘をたすけたかった。
そして、その危険さゆえに前人により封印されていたエターナルゴールデンクラウンの封印をといてしまう。
それから国王はエターナルゴールデンクラウンを頭にのせ、問うた。
エターナルゴールデンクラウンは答えた。
問われたから、答えた。
悪意もなく、善意もなく、ただただ事実だけを、たんたんと。

エターナルゴールデンクラウンいわく。
不治の病をなおす方法などないと。
なおす方法がないからこそ不治の病とよばれているのだとすら。
それを聞いた国王は落胆するのだが…
つづけてエターナルゴールデンクラウンは教えてくれた。
なおす方法はないのだけれど、命を助ける方法はあると。
それはなんぞや、と国王は必死に問うた。
エターナルゴールデンクラウンは答える。
命とは精神(スピリット)のことだ。精神は肉体なしには存在し得ない。肉体がほろびれば精神は居場所を失い、消滅してしまう。不治の病におかされ肉体がほろんでしまえば、そこにやどる精神も消えてなくなる。ならば、あらたな肉体を用意して、そこに精神(スピリット)をやどしてやればよいと。
国王は、なるほどそうか、と得心する。
して、そのあらたな肉体を用意する方法は?と国王はエターナルゴールデンクラウンに尋ねる。
エターナルゴールデンクラウンは教える、ジコチューと契約すればいいのだと。
ジコチューと契約すれば、王女にあらたな肉体を用意してくれる。そして、王女のいまの肉体がほろんでしまうまえに、王女の精神(スピリット)をあらたな肉体にうつしてくれるのだと。
時間がない。
国王は、すぐにでも、ジコチューと契約しようと考えた。
どうすればジコチューと契約できるのかを尋ねると、エターナルゴールデンクラウンはすぐに教えてくれたが、くわえてジコチューとの契約はタダではないことも教えてくれた。
そうですね、ひとにタダでなにかしてもらおうなんてのは虫がよすぎますから。
とうぜん対価を要求されます。
それは当然の理であって、国王とてそのことには、やぶさかではなかった。
さっそくジコチューと契約しにいった。

国王がジコチューに、ことのてんまつを詳細に説明すると。
ジコチューはこころよく国王の願いをかなえると約束してくれた。
ただしその代償は用意してくれと要求してきた。
国王もそれについては覚悟していたので、いくら用意したらいいのかとたずねたが、ジコチューはオカネがほしいのではないとこたえる。
ならばなんだ、なんでもいってみろと国王はジコチューをうながす。
しばしの沈黙のあと、ジコチューは国王に「トランプ王国の国王をやめて、わたしたちジコチューの王(キング)になってくれ」と提案してきた。
虚をつかれた国王だったが、そのときはとにかくアン王女の命が心配で心配で、あまり深く考えずに「なんだそんなことか、わかった、わかった。わかったから早く、わしの娘を…」とおうじてしまう。
ぶっちゃけ、国王は「トランプ王国の王位はアン王女に譲位すればいいし。わしが他国の王になったところで問題なかろう」ぐらいにしか考えていなかった。
それよりも王女の命が助かることが、うれしくて、うれしくて、国王は気持ちが舞い上がってしまっていた。
と、その瞬間。
ジコチューは国王に謎のビームをくらわす。
すると国王は、オドロオドロしい姿へ変わった。
キングジコチュー誕生の瞬間であった。またの名をキングトーチャンです。

数日後のある日、ずっと床に伏して、息も絶え絶えだったアン王女が突然なにごともなかったかのように起き上がり、おなかがすいただの、そとに散歩に行きたいだのと言い出すようになった。
周囲にいた侍医や侍女たちは、いちように驚き、奇跡がおきたと歓喜した。
トランプ王国中に「王女様ご回復」の吉報がとどけられ、国民はよろこび、トランプ王国は活気をとりもどした。
ただ…
ただひとつ、不安は、国王が行方不明ということだけでした。
とうぜん対外的には、国王は病気で面会謝絶です、ということにはしてあるのだけれども。
アン王女が側近の幹部にお父様はどうされたのかとたずねても、国王様はお百度参りに行くといったきりおかえりにならない、とのことで、ほんとうに誰にも国王のゆくえは皆目見当がつかないのでありました。なぜ国王がひとりきりでお百度参りに行ったのかというと「神仏の前では国王であろうと乞食であろうと人はひとりの人間でしかない、だから一人で行かなければ意味がないのだ。だから私は一人でお百度参りに行くのだ。供の者などいらん。」という国王様の、たっての希望がありまして…って、それはいいとして。
国王の安否がわからないので、トランプ王国ではとりあえず王位は空白にして、とりあえずアン王女が王女の身分のままで国王の職務を代行し、そしていままでどおり宰相が政務をになうこととなった。
トランプ王国はしばらく平和であった。

が、しかし、平和は長くは続かなかった。
ジコチュー軍団がトランプ王国に攻めてきたから…
というのが、第1話の前までのあらすじなんじゃなかろうか。

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まえおきが長くなりました。
今回の本編でわかったのは、キュアエースとレジーナが、もとはひとつのアン王女の精神(スピリット)だったということです。
まあ、だいたい予想されていたことなんですけどね。
でも、いざ、そうですって明かされると、なんともいえない気分かも。
まあ、ようするにキュアエースはキョウリュウシアンやキョウリュウグレーなどと同じスピリットレンジャーだったということらしい(ぇ
そしてレジーナも同じアン王女のスピリットの具現であり。
この世界に同源のスピリットレンジャーが同時に2柱存在することは許されない、というか、それが世界のゆがみやねじれとなって、この世界の秩序というか本来あるべき姿を危機にさらしているのだと。そういうことかな。ちょっとちがうかな。
とにかく、キュアエースとレジーナは同時に存在してはいけないのだ、だからタイマンでガチンコ勝負をして、どちらかがどちらかを倒さなければならないのだという。
いや、もしかすると、そうではなくて。
どちらかがどちらかを倒したあとに、勝者のほうも自害しなければならない運命なのかもしれない。
なぜなら、アン王女はすでにこの世の人ではない(仮説)から、肉体だけがほろびて精神だけが生き残るなんて自然の摂理に反しているから。
うーむ、わかりませんな。
なんか、ネタバレを小出しにされたまま今年の放送が終了してしまったのでね、あー、モヤモヤするぅ。
新年の放送を割礼…じゃなくって刮目して待て、ってことッスね。

では、良いお年を!