四つ葉印の人工コミューン。四葉財閥の極秘プロジェクトとして研究されていたらしい。おそらく軍需産業への参入をもくろんでいるのであろう四葉財閥。その試作品はすでに完成していて、実用レベルの性能は有していたが、いまだ最終テストが終了していないというか、実戦での使用に堪えうるのかいなかの結論には至ってなかったという。

しかし今回、はからずも、人工コミューンの実戦試験がとりおこなわれた。人工コミューンの利点および欠点があますところなく、四葉財閥によって町中に設置されている防犯カメラだか監視カメラだかのネットワークで記録された。

四つ葉印の人工コミューン。それを使えば、だれでもプリキュアになれるという。しかもキュアラビーズがないのに変身できるという、あからさまにパチモン。なので、とうていオリジナルの性能には遠く及ばないであろうことは容易に想像できる。それはコピー商品の宿命ではあるのだけれども、だれでも変身できるという機能はオリジナルとの性能差という欠点を補って余りあるだけの利点がある。それは、オリジナルのプリキュアはだれでもなれるというわけではなく適格者である必要があり、しかもオリジナルの変身アイテムには数に限りがあるからだ。どんなにオリジナルがすぐれていようとも、その数が限定されているようでは効果的な実戦配備には不向きであろうから。

オリジナルとの性能差には目をつぶるとしても、人工コミューンには致命的な欠点があることが今回しめされた。それは最大の利点であった使用者を選ばないという点。つまり人工コミューンは諸刃の剣であり、安易にコピープリキュアをつくれる反面、味方兵士の反乱や、戦場で敵に鹵獲された場合には始末が悪い。じっさい今回は、敵であるマーモに、ぐうぜんとはいえ奪われてしまい、悪用されてしまった。

オリジナルであればコミューンそのものが使用者の資質を判断して、この人は変身させてもいい人、この人はダメな人、といったあんばいにコミューンの起動に制限がかかる。オリジナルのコミューンには意志があり、じっさいオリジナルのコミューンはトランプ王国の妖精が変身したものであることをふまえると、オリジナルのコミューンがだれもかれもをプリキュアの変身へとみちびかないのは当然といえる。ひるがえって人工コミューンは純粋な機械であって、そこに使用者の善悪を判断する機能はもちあわせていない。あくまで人工コミューンを使う人の善意にゆだねられてしまっているのが現実で、そこが人工コミューンの最大の欠点。

さいきんの傾向としては、ロボとかメカにはその使用者の資質を判断する機能が付いているような気もするのだが。それはそのロボやらメカが悪用されないための装置というか仕組みが備わっているということなのかと。そのかわりそのロボやメカに認められた人ならば、その人の経験や操縦技術の巧拙にかかわらず、ロボやメカのほうで自動的にうまいぐあいに操縦を支援してくれるという安心親切設計になってるようだ。

けっきょく今の時代は、操縦者の技術や経験といったものはあまり重要ではなくて、それはロボやメカのほうでやってくれて。操縦者に必要な資質や能力とは、そのロボやメカを信頼し正しく使おうとする心構えのほうなのだろう。操縦者の精神面の充実こそがそのロボやメカをパワーアップさせる源となる。プリキュアにおいてはそれが愛の力であり。キョウリュウジャーではブレイブなのです。愛の力が高まれば当然プリキュアの力が高まりパワーアップするという仕組み。逆に精神的に弱くなったり、迷いがしょうじたりするとシンクロ率が低下してプリキュアのパワーが落ちます。精神崩壊してしまうと変身が維持できなくなり、さいあく変身が解けてしまうことも。

白兵戦支援特殊兵装として開発がすすんでいた人工コミューンなのですが、今回の結果が今後の開発になんらかの影響をあたえるのは必至でしょう。なんといいますか兵器が高性能化すればするほどそれを扱う兵士の倫理観が問われていくような気もした今回。人工コミューンの試作品は破壊されてしまいましたが、おそらく設計図などは残っているはずなので再製造および量産化には問題はないのでしょう。しかし四葉財閥が人工コミューンの技術を商用化していくべきなのかには疑問が残りました。