アン・シャーリーは師範学校で優秀な成績をおさめ、その結果として奨学金を得て大学進学が決まったが、ことわってしまった。理由は、マシュー・カスバートがとつぜん死んでマリラ・カスバートはひとりぼっちに、しかもマリラ・カスバートは目の病気にかかってしまい生活に不自由してしまいそう。アンはマリラに育ててもらった恩があるので、マリラの生活をささえるほうが自身の大学進学よりも大切だと考えた。せっかくの大学進学のチャンスを棒に振ってしまうのですが、アンは後悔しません。人生にはいろいろあるのだと。人生という「道」は決してまっすぐではないのだと。いい意味でも、悪い意味でも、曲がり角はあるのだと。そして、どんな人生を歩もうとも、たとえその「道」がせまくて暗かったとしても、足元にはいつでも小さな幸せの花が咲いているはずだから、それを見つける努力をしたい。だから絶望なんてしない、と。まあ、だいたいそんなオチだったはずだ、グリーンゲイブルズのアンは。

今回の青木れいか様の場合は、どうだったでしょうか。念願だったイギリス留学が決まったのに、なぜか素直によろこべない。それはプリキュア業が中途半端になってしまうから…というよりも星空さんたちとはなればなれになってしまうのがイヤだからという理由。うーむ、なんか、そんな理由で、せっかくの、おそらく無償のイギリス留学のチャンスを棒に振ってしまっていいのだろうか、というギモンがうまれたが。青木さん的には、それも、ひとつの「道」らしい。いまの仲間たちとは、いまだけだから、いまを大切にしたい、と。それは理解できなくもないのだが、どうなんだろう。せめて「生徒会長になったばかりなのに、留学なんて…」というふうに悩むのだったら…というか、やはり、ここは、バッドエンド王国との決着がつくまではプリキュア業はやめられない、キュアビューティの代わりはいないのよ、2代目キュアビューティさんなんてのは登場しないンだから、という理由のほうがシックリきたような気がします。まあ、「道」はいろいろあるということで、考え方もいろいろということで。そういうことにしておきます。

道。周囲から期待されるから歩むのではなくて、自分の意志で歩みたい。青木さんのその思いというか願いが「わたしが歩く、わたしの道。わたしが決める、わたしだけの道。」という名文句に結実したようだ。もちろん周囲の期待に応えようと努力することも立派なのだけれど、自分がこうしたいという意志を貫くこともまた素晴らしい。おじいさまが孫娘に「道」はひとつではないと導いたのも、この娘だったら自分のしたいようにさせても大丈夫だと思ったからでしょう。青木さんはふだんのおこないが良いですからね。わがままも許されるのです。

安定の、成田脚本だった。成田先生は終盤の話のマトメは抜群に強いです。すごいなー。