友達が大切だというのはプリキュアシリーズ全体をとおして描かれているわけでして。「友達が宝物」というのは日野さんだけではなくて、みんながそうなはずですから。日野さんのおそらく最後の個人エピソードであろう今回で、あえてそれを描く必要があったのかなと。

わたしの宝物ってなんだろうと考える日野あかねさんからはじまって、こたえは「友達」でおわる。今話の展開。それはそれで良かったとはおもいます。そしてオチがおそらく「友達が宝物」であろうと予想できて、そのとおりに終了したのも、それはそれで素直な展開でした。けれども、なんかこう、その展開がゆるやかすぎるというか、おもしろ味にかけていた印象でした。日野さんが自分の宝物について、アレかな?いや違う、コレかな?うーん違うな、みたいに悩んでいって最後に答えが出るという話の流れは悪くはなかったのですがね。なぜかいまひとつ感情移入できなかったです。

お話の展開は分かりやすかったです。まず星空さんが宝物とはワクワクして絶対になくしたくないモノだよと示してくれて、さらに宝物があったらパワーがみなぎってくるんだと日野さんがつないでくれた。友達が宝物なのは、友達がいると自分ひとりのときよりも何倍も生きる力を与えてくれるからなのだと。だからこそ友達は失いたくないし、失うのが怖い、守りたいというのがキュアサニーの切実なおもい。じっさい星空さんたちを守りたいという強い気持ちがキュアサニーに新必殺技をもたらしたようでしたが。しかしハイパーアカンベェ撃破にはいたらず、けっきょく仲間といっしょにいつもの大技をつかう展開になりました今回。これは、どうなんでしょうか。興奮したキュアサニーがひとりで敵を倒す展開が良かったのか、今回の展開でよかったのか、ちょっとわかりませんね。

あと、最後の、お守りが壊されても友情は壊れない、みたいな展開はちょっと良かったとおもう。星空さんが、また作りなおすからいいよ、と言ってくれたのに、日野さんは、壊れたこのままでいい、と返す。それはきっとお守りを壊されたときの、あの大切な感覚を忘れないためになのかなと。それから、日野さんの、宝物は秘密にしておきたいという気持ちも、宝物へのおもいをつよくしていたいからということでしょうかね。

よく考えると、わりと良い話だったのかもしれません。

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蛇足ですが…

個人的には、こんなお話の展開だったら、どうだったかと。はじめに日野さんと星空さんがちょっとしたことから口ゲンカしてしまって、おもわず日野さんが「みゆきなんか大キライや!」と口走ってしまい2人の関係が少しギクシャクしてしまう。それでも星空さんは日野さんに明日のバレーの試合をがんばってほしいからと手作りのお守りをわたす。日野さんは受けとるには受けとったものの素直にありがとうとはいえない。なにかモヤモヤした気持ちをひきずったまま試合当日にウルフルンがあらわれて、ひとり戦うキュアサニー。単独では苦戦する。星空さんからもらったお守りをハイパーアカンベェににぎりつぶされた瞬間にキュアサニーは星空さんのまごころもいっしょににぎりつぶされたように感じて激怒すると同時に星空さんのことをかけがえのない大切な友達なのだとハッキリと認識する。といった感じの、はじめに少し鬱展開があって、でも最後は晴れやかに、みたいなのを。